銀英伝ボード
問題提起では?
田中芳樹氏は、この作品において、
「これはこうである」と断言はしていないと思います。
それよりは、様々な立場や意見を出すことによって、
私たちに数多くの問題提起をしているのではないでしょうか。
例えば戦争にしても、疑わずに戦う者、疑いながら戦う者、反戦主義者を通して、
戦争とは何であるかという疑問を提示している。
つまり、戦争は決して無くならないものであるから、
時と場合によっては「許されるのだ」と言っているのではなく、
「許されるのだろうか?」と訊いているように、私は思います。
もちろん作中に作者の意見は反映されているでしょうが、
田中氏はテーゼに対しては必ずアンチテーゼを出しているはずです。
そして、そのどれに対してもはっきりとした結論は述べていないと思います。
ですから、そうした意見の対比から、
私たちが自分なりの考えを引き出せばいいのだと思っています。
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