かわにゅーす
虹色のトロツキー
昭和十三年、旧満州国の首都新京(現・長春)に、
石原莞爾が唱えた「五族協和の実現」を理念として、
建国大学が開学する。石原の心酔者、辻政信少佐は、
日蒙二世の青年ウムボルトを建大へ特別研修生として
強引に入学させた。第二次大戦突入直前の、激動の
中国大陸を、日蒙二世青年の目を通して活写した、
アドベンチャーロマンの大作!
安彦良和のコミック。全8巻。中公文庫コミック版を
読んだけど、潮出版社刊のものがもとかな。
いかにもうさんくさい時代のうさんくさい場所の
物語で、すごく重いんじゃないかと思って読み始め
ましたが、さにあらず。
日本人の非人道に焦点をあてているわけではなく、
かつ、日本の軍事作戦を(どこかの○○がやる
ように)美化しているわけでもない。
ああ、あのころの人たちはそういうことを考えて
生きていたんだなあ、と勉強になりました。
満州国ってのがどういうものだったのか、歴史の
教科書以上のことは知りませんでしたから。
そこ生きた人々の考え方や、その人たちが生きた
時代背景がいきいきと描かれているのにはわけが
あります。作者の安彦さんが詳細な調査に基づいて
この作品を書き上げているからです。当時の
関係者に直接取材をしているから、魅力的な
人物像が描けるのでしょう。
集めた材料を安彦さんなりにアレンジして、味を
付けるけど、決して作者のひとりよがりに話を
進めません。それでいて、話はダイナミックに展開
します。
そんな作品に「4」をつけよう。
本作品に比べれば、最近話題の「ジパング」も
色あせちゃいますね(あれはまだ連載中ですが)。
気になる方はとりあえず頭の2冊だけ目を通そう!
で、おもしろければ続きを買おう!
かくいう私は友達に借りて読んだ口ですが(^^
02/01/31.22:26 かわさき <kawa@yumei.com>
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02/01/31.22:26 虹色のトロツキー ( by かわさき )
02/02/04.10:07 私も読みました ( by TAC )
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